いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

サバンナ高橋と会話を交わした話

昨日、夕食を食べながらサバンナ高橋と会話を交わした。

 

そう頻繁に起きる出来事ではないと思うので、自身の備忘の為にも書き留めておきたいと思う。

 

*****

 

昨夜私は、午後年休をとって梅田である研修に参加した。その終了後、妻と娘と待ち合わせ、そのまま梅田で夕食を食べた。

 

夕食はわりと最近できた梅田の地下街に、家族で初めて行くことにした。

 

どの店で食べようかとぶらついていると、少し人混みができていた。すれ違いざまに見てみると、大阪ローカルテレビのグルメロケがされており、お笑い芸人のサバンナの二人がカメラに向かってしゃべっているところだった。

 

とことんミーハーな妻は、間近で見た芸能人にとても興奮していた。写真を撮りたいけど恥ずかしいから撮れない、という謎の羞恥心を発揮しながら、面白いくらいにわたわたとしていた。

 

そうこうしている内に、ロケは進行して撮影隊はどこかへと歩いて行ってしまった。妻は写真を撮り損ねたことを残念がっていたのだが、私たちは気持ちを切り替え、本来の目的である夕食の店探しへと戻った。

 

結局、看板にあった人気料理がおいしそうで、且つ比較的に席も空いていた店を選んで私たちは入った。私はチェアベルトを腰に巻き、娘をそこに座らせて、夕食を食べはじめた。料理は見た目通りとてもおいしかった。

 

すると、3品目くらいを食べている頃だろうか。出し抜けに、サバンナの二人が撮影隊を引き連れ店に入ってきた。そしてするりと私たちの目の前の席へと座ったのである。

 

どうやらこの地下街のお店を、ハシゴして食べていくという企画だったらしい。そんなこんなで、私たちの目の前でグルメロケが再開した。サバンナの後ろにいる私たちは、角度から見て確実にカメラに映っているだろう。

 

妻は相変わらずそわそわしていた。それでもなんとか平静を保って食事を続けているのが可笑しかった。サバンナのふたりは、隣の席に座っていた女性3人組と「ハシゴ食べ」についての世間話をしていた。

 

そしてついに、彼らはこちらに振り返った。

 

「ご家族ですか?」

 

サバンナ高橋は妻に声をかけた。妻はびくっと緊張し、顔をひきつらせながら、かすれるような声で「はい...」と応えた。

 

「ご家族ではハシゴとかされないですよね?」

 

「そうっすねぇ」今度は私が応えた。自然と笑顔になっていたと思う。妻はプチパニックになりながら、高橋に背を受け、ただただ俯いていた。

 

企画の設定上、これ以上私たちと話しても取り高がないと思ったのだろう、会話はそれで終了した。もしかしたら小さな子供連れということへの配慮もあったのかもしれない。

 

ロケ自体はその後も続き、高橋による生の食レポ、八木による生のスベりギャグを目の前で見ることができた。会計をするシーンを撮り終えると、カメラはそこで止められた。

 

その後、サバンナの二人は店の壁にサインをし、周囲の人に会釈しながら出て行った。

 

しばらくすると、ADのような人が私たちの席に来て、番組でこのシーンを使う際の為にと、名前と連絡先を記入することになった。

 

私たちは求められた内容を記載し、そこに書かれていた番組名や放送時間の情報をカメラに収めた。

 

*****

 

以上が、昨日起きたことだった。

 

妻は食事をしながら「途中から味がわからなくなった」と相変わらずの緊張しいっぷりを告白していた。

 

特に大きな出来事というわけではないのだが、なかなか味わえない経験を家族ですることができてよかったな、と私は思った。

 

その後は、駅構内にある芝生が敷かれた開放的なエリアで、娘を離し遊ばせた。気候がよく、風がとても気持ちよかった。娘はそこで他の子供達に混じって思いっきり飛び跳ね、走り回っていた。

 

帰る前には妻とウィンドウショッピングをし、コンビニではデザートを買って家に帰った。

 

金曜日の夜というのは、なぜこんなにもドキドキわくわくするのだろう。とにかく、とても満足度の高い金曜日だった。

 

この土日も楽しい思い出がたくさんできればいいな。とりあえず娘は現在、朝からアンパンマン体操を楽しそうに踊っている。