いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

そんなわけあるまい

聞いてほしい。妻が可笑しなことを言うのだ。

 

彼女曰く「今日で休みが終わり、明日から仕事が始まる」らしい。

 

はっ、バカを言っちゃいけない。私の休暇は10日間もあるのだ。10連休と言えば、ほぼ永遠に働かなくていいことと同意であろう。

 

休み前の私の感覚に従うと「あぁ、もう休み飽きたな、そろそろ会社行きたいな」と思った頃にやっと休みが終わるはずだ。

 

しかし、私はまだまだそんな気分にはなっていない。我が妻ながら、笑えない冗談を言うものだ。

 

だけどふと考えてみると、私はなんの為に会社に行くのだろうか。やりがい、使命感、などはひとまず置いておくと、生計を立てる為だ。


つまりは、家族との生活を守るため、充実させるために働いている。

 

そして、その稼いだ資源の最たる投入先が、このような長期休暇となる。所謂バケーション。そこで疲れた羽を伸ばし、人生に潤いを与える。

 

人はこの休暇のために「仕事」をしていると言っても過言ではない。しかし悲しいかな、その休暇を終わらせるのも、また「仕事」なのだ。考えてみると、なんだか矛盾をはらんでいるような気もしてくる。

 

今年の年末年始は、はじめて大阪にて家族だけで過ごした。買ったばかりのマイホームで年を越したいという私たちの願望を、両実家に聞き入れてもらった形だ。

 

なにか特別なことをしたというわけではないが、私にとっては毎日が穏やかで輝かしい時間であった。

 

それが今日で終わる?はっ、そんなわけあるまい。

 

・・・いや、そろそろ現実逃避はやめよう。

 

妻を妄言キャラにしたてあげようとするのは最初から無理があった。私は、明日から、会社に行くのだ・・・。

 

しかし、これだけは言っておこう。

 

これは敗北ではない。明日からは、次の長期休暇へと向けた準備、言うなれば前フリであり、布石なのだ。

 

今度の長期休暇を最大限楽しむ為に、思いっきり羽を伸ばす為に私は働く。そう、高らかに宣言しておこう。

 

待ってろよ、ゴールデンウィーク!(・・遠いな・・)