いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

さらさら髪

娘の髪にドライヤーをかけるのはたいてい私の仕事だ。

 

お風呂上がり、手ぐしで整えながら、できるだけ効率的に髪の毛を乾かしていく。娘の髪はさらさらと綺麗で、触れているだけで心地よい。

 

ただ、たまに妻が乾かしてあげるときがある。そのときはクシで髪をとき、トリートメントオイルのようなものを全体に馴染ませているようだ。

 

すると、私が乾かしたときとは比べものにならないほど、娘の髪はサラサラに仕上がるのだった。元来持っていたポテンシャルがすべて発揮されたかのように、健康的でいつも以上に美しい髪になる。

 

私も、娘の髪には誰よりも触れてきたという自負はあるものの、女子ならではの『髪のお手入れ』という観点においては、やはり妻には敵わないなと思った。

 

艶やかなキューティクルが天使の輪を描き、それに触れるたびに愛おしさが沸き立ってくる。仄かに漂う甘い香りに、いつまでも鼻を押し当てていたくなるのだった。

 

やはり女子にとって、髪は大事なんだなあと実感した。綺麗な髪なので、今後も大切にお手入れしてあげたい。