いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

ロケ分散

コロナ対策としてロケ分散を行うこととなった。

 

職場でコロナ感染が出て全員が出社不可となることを防ぐため、社会的影響の大きい重要業務に従事するメンバを予め分散配置する。全滅を避ける為の事前対処だ。

 

そのため昨日は分散先のビルへと現場調査に訪れていた。自社ビルの空きフロアに、職場環境をゼロから構築していく。到着してみると、そこには200名ほどが入れるだろうスペースが、がらんと広がっていた。

 

フロア図面を片手に、まずは細部のチェックをはじめた。どこにスイッチ類があり、仕切りがあり、小部屋があるか。ひとつひとつ図面にメモを残していく。電気やエアコンがつくかも確かめ、ケーブル類を床下にどのように這わせるかのイメージも固めていく。

 

初めての経験となるが、ゼロから職場をつくるというのは大変な作業だ。ただ調査は比較的早くに終わり、当初の目的は午前中のうちに果たせた。しかし、大変だったのはそこからだったのである。

 

新規で購入したPCやディスプレイが箱詰めで約200個ほど部屋の隅に置かれていた。会社としての検収処理をしなければならないため、それらをすべて箱から出し、初期不良がないかのチェックをする必要があったのだ。

 

そこからは地味で単調な作業が続いた。箱から端末を出し、ケーブル類を仕分け、電源に繋ぎ起動確認をする。それを200個もの数、ただただ繰り返していくのだ。

 

夕方からはひとり助っ人にも来てもらい、4人体制でその作業にあたった。結論から言うと、11時頃から開始し終わったのは18時頃だった。

 

ただ面白かったのは、作業をしていくうちに皆それぞれが小さな工夫をしだしたことだ。効率性を上げる為、電源確認のラインを4レーンに増やしたり、運搬でキャスター付きの椅子を使いだしたり。人は知恵と工夫を使い、こうやって進化してきたんだなとしみじみ思った。

 

作業後は先輩がジュースを買ってきてくれて、皆で労いながらにそれを飲んだ。妙な連帯感が生まれており、普段の職場以上に他メンバと親しくなれた感じがあった。

 

ただ、職場が完成するのにはまだまだ道のりが長そうだ。什器の組み立てもあるし、配線作業もある。さすがにそれらは我々総括だけではできないので、今日ある管理者会議で説明し、他の担当にも協力を要請したい。