いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

新生児

昨日は初めて息子とふたりだけで過ごした。

 

妻と娘が買い物に行ったわずか2時間ばかりのことだけれども。それでも家の中には男2人しかいないことに、とても新鮮な気持ちになった。

 

息子はわりと大人しい部類だと思う。というかクールだ。必要があれば泣くがそうでなければ、ほへぇという感じに辺りを観察している。

 

しかしバウンサーに乗せ続けていると少しずつもぞもぞとしてくる。小さな声も上げ始め、手足もバタバタし始める。抱っこしてあげ、しばらくユラユラしていると落ち着いた。安心を与えられたようで思わず嬉しい気持ちになる。

 

顔を覗き込むと、たまに真っ直ぐに見つめ返してくれることがある。妻曰く目はまだ見えないはずだということだが、自分のことを見てくれているように錯覚する。そのうえで微笑んでくれると心ときめく。彼はゴマアザラシのように目を細めて微笑むのであった。

 

昼のひとときはそのように穏やかに過ぎていった。しかし、夜の部ではそうもいかなかった。

 

赤ちゃんは夜になると別の一面を出す。なぜ他の者が活動しているうちはすやすやと眠るのに、皆が寝ようとすると途端に寝付きが悪くなるのだろうか。毎晩寝かせつけに苦労している。

 

4歳の娘も寝つかせるのには苦労するが、それは『説得』次第では戦うことができる。ただ0歳の息子の場合はいわば『謎解き』だ。なぜ彼が泣いているか、寝ようとしないか、その試行錯誤の耐久レースである。まるで別の競技だ。

 

昨夜は結局その謎が解けずに、最後は妻に委ね私は娘が眠る寝室へと向かった。私より妻の方が戦い方のバリエーションがあるからだ。しかし昨日は朝方までの長期戦となったらしい。

 

なんとか彼の不満や要求をパターン化できないものだろうか。試行錯誤は今後も続いていく。