4本の指を立てて娘が尋ねてくる。
「きょうはここ?」と1番端っこの指をさしながら。そうだよと私は残念そうに応えた。今日が4連休の最終日、そのことを娘に教えていた。
「あしたから、おしごと?」。そう、私はさらに顔をしかめる。娘も眉毛を傾け、残念そうな表情を浮かべた。はあ、私はため息を漏らす。
すると娘は何かを思い付いたように「あっ!」と声をあげた。みるみる笑顔が広がっていく。
「じゃあ、いっこもどせばいいんじゃない?」
そう言うと彼女は、掲げた4本の指の3番目を指差した。「そしたら、またあしたもあそべるんじゃない?」。期待で目は爛々に輝いている。
「確かにそうだけど・・・」
「でしょ!じゃあいっこもどそうよ!」
「でも・・・どうやって?」
「・・・どうしたらいっこもどせるんだろう」
そんなわけで、私は今日から仕事を再開する。