いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

マッサージ屋さん

今日は雨だったのでマッサージ屋を開店した。

 

昨夜、娘と湯船に浸かっているときに、ふとこんな言葉を口にしていたのだ。「ママ頑張っているから、後でマッサージしてあげようか」

 

娘はすぐに同調してくれる。ただ次の瞬間に斜め上を見つめると、何かを思いついたように口角を上げた。「どうせならマッサージやさんしようよ!」

 

話を聞くとなかなか準備に時間がかかりそうだったので、翌日に持ち越すことにした。そして今日。娘が起き、朝食を済ませると、さっそく開店に向けての準備を始めた。

 

娘はまず店の看板作りを始めた。天井近くの壁に貼り、店という空間をつくりたかったのだ。あとはママに使ってもらうオモチャのお金を準備し、私はシールを貼る形式のスタンプカードも作成した。

f:id:pto6:20220424213039j:image

リビングにはふわふわのお布団を敷き、妻が所有するマッサージオイルとタオルも準備。妻に声をかけ、さっそくマッサージが開始された。

 

妻の要望により全身コースを提供することになった。娘は得意の足裏マッサージ(上に乗って踏むのだ)を施し、私は肩から背中にかけてをもみほぐした。

 

時計をまだ習得していない娘が適当に「9までね」といったものだから、40分間もマッサージをしてあげることになった。

 

後半、娘は飽きて人形劇をはじめたが、私は指定時間までお客様をもてなした。オイルを使った指通りのよいマッサージは施術する方にも気持ちがよく、その癒やしの香りも相まり、心地よい健やかな時間だった。

 

マッサージ店は、一日限定だったので早くも閉店してしまったのだが、またいつの日か、不定期で営業するかもしれない。施術中、至福の表情を浮かべていた妻は、さぞかし次の開店を心待ちしているに違いない。