いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

ショートカットがお気に召さない

娘が少しだけ元気がない。

 

先日美容院で切った髪型がお気に召さないらしい。今回は夏も近いのでショートカットにした。だいぶ髪を洗うのも拭くのもだいぶ楽になった。

 

また彼女はとても顔が小さいのでショートカットが良く似合う。お世辞ではなく私はとても可愛いと絶賛し、他の大人たちからも好評を得ていた。

 

しかし当の本人はというと、美容院から帰ってきた時こそ興奮しており嬉しそうだったが、日が経つにつれ鏡を見つめる表情がどんどん浮かなくなっていった。

 

そのたび私らは髪型を褒めるのだが、本人はうつむき、少しばかり落ち込んだ顔を見せるのであった。幼稚園で友達に何か言われたのかと問うと、特段そんなことはないらしい。おそらくは単純に自分が気に入らないのだ。

 

彼女はラプンツェルのように長い髪型に憧れていた。さすがにそれは極端な例ではあるが、たしかに娘くらいの年齢の子が見るアニメのキャラクターは、ほとんどが長い女の子らしい髪型をしている。

 

娘は思い描く理想と、鏡に映る自分とのギャップに落ち込んでいるのかもしれない。髪を結んだり束ねたりのお洒落もしづらくなったし、乙女心を痛めてしまったのかも。

 

こんなに似合ってて可愛いのに。私は心底そう思うのだが、男の私にはわからない世界であろう。早くまた髪が伸びて、娘のお気に召す髪型に戻ればいいな。