いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

みんなでお出迎えサプライズ

クライアントミーティングの前日。

 

資料のレビュー会があったが、問題なく済んだので、今日は午後の早々に仕事を終えることができた。そのためお散歩がてら妻と息子と三人で、幼稚園からバスで帰ってくる娘のお迎えに行くことにした。

 

早めに家を出て、近くの公園で息子を遊ばせる。彼は外に出られるたびに嬉しそうに飛び跳ねる。嬉々としてすべり台を昇るが、そのわりに少しビビりながらに滑り降りてくる。私が手を添えて、落ちるリスクを最小化しないと滑ろうとしない。まあ、慎重なことは悪いとは思わないのだけど。

 

バスが到着する時間が近づいたので、バス停へと移動する。息子はここでもすぐに遊び始める。駐車場のブロックの上を歩き、そこから飛び降りることに挑戦しはじめる。なんどか躓き、アスファルトに手をついていたが、泣かずに何度もチャレンジしていたので、よしよしと思った。

 

そうこうしているうちに、娘の乗ったバスが曲がり角をまがって姿を表した。サプライズの全員でのお出迎えなので、どんな顔をするだろうかと楽しみにしていたが、表情が見えたときには既に私たちの存在に気づいたようで、口元には満面の笑みを浮かべていた。

 

折りたたみ式のドアが開くなり、飛びだしてきて私に抱きついてくる。バスの乗務員さんにさよならのご挨拶をすると、私は彼女を抱き上げてあげた。パパ、どうしているの?と嬉しそうに訊ねる娘に、お仕事が早く終わったからさ、と応える。うそ、こんなに早く、すごい、と娘が嬉しそうに笑う。ここまで喜びを表現してくれる娘のことを、いっそう愛おしく思った。

 

思えば、転職してからというもの、なかなかバス停への送り迎えをしていなかった。時間的に不可能になったわけではないので、シンプルにいえば私の怠慢だ。こんなに喜んでくれるのなら、もっとこういう機会をつくらなきゃな、と反省させられた。

 

リモートワークばかりだと家からでないのが当たり前になって、もともとの性格も重なり、ついつい出不精に拍車がかかってしまう。改善せねばなあ。なんにせよ、久しぶりに吸い込んだ日中の外気は気持ちよく、家族とのふれ合いの時間も、とても心地よかった。