いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

対照的なふたり

初めて息子のプレ幼稚園のお迎えに行った。

 

今日は一日ミーティングがない作業日で、資料作成の進捗状況的にも比較的余裕があったのだ。天気も良く外にも出たかったし、どっちみち図書館へ本を返す必要もあった。

 

そんなわけで妻と一緒に幼稚園を訪れた。予想していたのはパパのサプライズ登場に歓喜する息子の姿。しかし予想に反し、私を視認しても息子はポーカーフェイスであった。

 

終業のベルが鳴ると、笑みもなくスタスタと教室から出てきて、そそくさと靴を履く。私の呼びかけには応えてくれるものの、その動作は止まらず、靴を履くと、門の方へとひとりで歩き出した。

 

妻曰くいつものことらしい。1秒でも早く幼稚園から家へ帰りたい。その心が行動に現れているとのこと。

 

私は娘のときとのギャップに驚いてしまった。彼女は私を見ると嬉々として駆け寄ってきて抱っこを求めたし、そのあとは1秒でも長く幼稚園に留まって遊ぶために、いろいろなお友達に声をかけては園庭を駆け回っていた。

 

家に帰った息子は、「ようちえん、がんばった!」と一仕事を終えた充実感を漂わせながら、やっと弛緩した表情を見せていた。彼にとって幼稚園は修業であり、義務と捉えているようだ。まあ、それでも毎回通っているので偉いのだけど。

 

一方、娘は今日は遠足であった。普段から行き慣れた緑地公園が目的地ではあったが、お友達とたくさん遊び、自然の中でお弁当やお菓子を食べたことで、いつもとは違った格別な楽しさを味わったようだった。

 

帰宅してからも終始テンションが高く、一緒におやつを食べながら、遠足での出来事を嬉々として語ってくれた。その口ぶりからとにかく楽しかったのが伝わってきて、私たちまで嬉しくなった。この子はお友達と遊べる学校に通うのが、楽しくて仕方ないみたいだ。

 

そんな対照的なふたりの違いを明確に実感できた一日であった。息子もいつか幼稚園に通う楽しさを見出してくれたらいいな。お姉ちゃんがいいお手本である。