いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

お姉ちゃんと遊びたい弟

息子がお姉ちゃんを家の中で追い回している。

 

一緒に遊びたくて仕方がないのだ。娘の部屋に何度も訪れては「一緒に遊ぼう」とお誘いしている。

 

ただ小学生の娘は宿題もあるし、習い事もあるしでなかなか忙しい。ゆえに平日は残念なことにあまり弟の相手をすることができないのだ。

 

そうなると息子の誘いは何度も「待った」を喰らうことになってしまう。そのたびに息子は「なんじからあそべる?」と姉に問いかけるのだが、連れない答えが返ってくることも多い。

 

すると、息子は怒って、泣いて、拗ねて、凹んで、なんだか見ていて彼に同情してしまうのだった。

 

この前の日曜日、親ふたりがソファで昼寝している間もふたりでたっぷりと遊んでいたので、それがとても楽しかったのだろう。それ以降、娘への付き纏いがさらに増したように思われる。

 

しかしながら、優しい娘は今夜も寝る前のひとときに、息子とふたりで遊ぶ時間を設けてくれた。勉強机の前で隣に座らせ、一緒になって塗り絵をしてくれた。そのときの息子の喜びに満ちた声、幸せそうな笑顔といったらなかった。

 

明日は娘の習い事のない水曜日。息子は早くも一緒に遊ぶ約束を姉に取り付けていた。ご機嫌な息子はそのままのテンションで私たちにも話しかけてくるので愛くるしい。そんな仲の良い姉弟の姿を、夫婦で微笑みを交わしながらうっとりとした心持ちで眺めている。