いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

子供らのいってらっしゃい

玄関から出て扉を閉め、ふと思った。

 

なんだか懐かしい気持ちだな、と。今日はいつもは寝ている息子も妻と一緒に起きてしまったため、出勤の際、娘と息子が玄関まで見送りに来てくれたのだ。

 

普段も娘は起きているため、通学の準備をする娘といってきますのタッチをした後、家を出る。ただ今日は息子もおり、また娘も揃って玄関先までふたりで見送りに来てくれたので、その光景が家を出た後も脳裏にしばらく残っていた。

 

懐かしさの原点は、まだ娘が小さかった頃、コロナの感染が広がる前の、毎日出社していた時代の光景がふいに蘇ったからだろう。

 

子供ふたりとそれぞれにタッチして、いってきますを伝えた。息子は、家から出て行こうとする私を引き止め尋ねてきた。

 

「きょうは、ちょっと、おそくない?」

 

めちゃくちゃな日本語だが、少しでも早く帰ってきてほしいと思ってくれているのが伝わってきた。そんなわけで、今日はほんわかな気持ちで仕事に向かった。