いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

パパよりも家

娘のお友達のパパの単身赴任が決まった。

 

妻がママさんから聞いた話によれば、子供らも案外すんなりと受け入れたらしい。もちろん離れるのは寂しいが、まあ、とりあえず2年くらい離れた生活をやってみようか、という話になったようだ。

 

もともとワーカホリックなパパさんだったので、単身赴任であろうが、一緒に暮らしていようが、たいして変わらないということかもしれない。

 

それにしてもパパさんとしては、少し寂しいのではないかとその穏やかではなかろう心中を慮っていた。

 

ふと、気になったので我が家の娘にも聞いてみた。もし我が家も同じ境遇になったらどうするかと。すると、すでに私が帰宅する前に妻も同様の質問を娘にしていたようで、結論としては2年間限定なら、パパに単身赴任してもらう、ということだった。

 

私は結構子供たちと過ごしているので、当然離れ離れになることは嫌がるだろうと予想していたので、少しばかりショックを受けてしまった。

 

娘がした説明としては、なにより「今の家」を失いたくないというのが、彼女の中で第一の優先事項らしい。家そのものもそうだし、生活環境や友人関係まで、全てを含めての話だ。

 

娘がそんなに我が家を気に入ってくれているのは意外だったので、そのことは嬉しく思ったのだが、やはり、パパと一緒に暮らすよりも、現状の家で暮らすことを優先した娘のリアルな判断に、私は衝撃を受けてしまった。

 

でも、考えてみればそれもそうだよな。いくら子供だって、今の生活が楽しいなら、それを変えたくないだろうよ。改めて、仮の話でよかったなと思った。転勤のない仕事に転職して本当によかったなと思った。