いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

日々の愉しみ

うちの妻は料理がうまい。私は彼女の料理が大好きだ。

 

もしかしたら世間一般で言う“料理のうまさ”とは少し違うのかもしれない。プロの料理家並に手の込んだ料理や、見栄えが美しい料理が毎日のように食卓に並ぶ、というわけではないからだ。(頑張ればそれもできるのかもしれないけど)

 

ただ、たとえ冷蔵庫の残り物でささっと料理をしても、はじめての新レシピに挑戦しても、オリジナルな創作料理をつくってみても、とにかく味が美味しいのである。

 

きっと味覚に関するセンスがあるのではないだろうか。大学時代に家庭科を専攻していたこと、自身も食べることが大好きなことも、そのセンスを養う上でプラスに働いているのだろう。

 

そんな妻が、昨日は私のためにご馳走をつくってくれた。ささやかなお祝い事があったからだ。

 

私の大好物ばかりが取り揃えられた私仕様のメニュー。その種類とボリュームに私は感動してしまった。

 

まずは私の一番の好物オムライス。流行りの“とろふわ”なものではなく、昔ながらのオムライスだ。私は妻のオムライスを食べて、オムライスが好きになった。とにかくチキンライスと卵の味付け具合が絶妙で、両方合わせて食べたときには口の中に幸せが広がっていく。

 

次にレンコンステーキ。これもこの料理と出会ったことで、私はレンコンを好んで食べるようになった。作り始めた当初から徐々に進化していっているのだが、現バージョンでは厚切りしたレンコンの表面に片栗粉をまぶしカリッと焼いているようだ(詳細は不明)。とにかく“食感がおいしい”料理。味ももちろん美味しい。

 

そしてパイ包みのキノコスープ。ケンタッキーの冬の定番メニュー『パイ包みクリームシチュー』が大好きだった私は、このメニューがでるたびはしゃいでしまう。スープをどのように作っているかは不明だが、きっと相棒であるハンドブレンダーを駆使して作っているのではなかろうか。昨日もおかわりをしてしまうくらい美味しかった。

 

昨夜はその“ビック3”に加え、豚肉のステーキと、ローストビーフの乗った彩り豊かなサラダが振る舞われた。さらに食後には手作りのコーヒーゼリーが出され、生クリームをたっぷりつけていただいた。

 

どの料理もとても美味しくて、いつものようにおかわりを連発したかったところだが、なんせ種類が多く、ひとつひとつのボリュームもあるため、スープをお代わりするのが精一杯だった。

 

お代わりも準備してくれていた妻には少し申し訳なかったが、これだけ食べればそれだけで大満足だ。お代わり用で残ってしまった料理については、今日の夕飯とかで再登場してもらいたいな。(願望)

 

そんな豪勢な料理を振る舞ってくれた妻は、食後、食器の洗い物までしてくれ、その後は疲れ果てたのかしばし横になってしまった。

 

私をお祝いするために相当頑張ってくれたんだな。そんな姿をみて、私は尚一層、感謝の念を深めた。

 

自分の得意なことで、人を幸せにできる人は素敵だ。

 

妻はそれができる。私も是非ともそんな人になりたい。そして、何かで妻にお返しができるようになりたい。

 

そのためにも、まずは健康でしっかり働き続けることがベースになるだろう。その上で何ができるのか、じっくりと考えていきたいと思う。

 

今日の夕食はなにかな。そんなことを考えながらいつも私は家に帰ってくる。

 

でも今日にいたっては、家を出る時からそんなことを考えてしまった。腹を空かせて帰ってこよう。