いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

先輩の離婚に思う事

職場の先輩が今朝、離婚届を出してきたらしい。

 

一ヶ月程前から「別れるかも」という話は聞いていたのだが、いざ実際にその事実を告げられると、こんなにもあっけなく終わるのか、と動揺を露わにしてしまった。

 

理由をひとことでいえば「価値観のズレ」だろう。夫婦に起きた大きな出来事をきっかけに、二人の価値観の違いが浮き彫りになってしまったようだ。

 

どちらもまだ30代で、子どもはいない。それを思うと、将来を考えての早めの決断だったのかもしれない。

 

先輩は最近のところずっと疲れた顔をしていたので、今日も表情からは、その心情のすべてを推し量ることができなかった。

 

しかし社内システムを無表情で見つめ、扶養の解除や、引っ越しの手続き等を淡々とこなしているその横顔からは、今にも消えてしまいそうな儚さを感じとることができた。

 

正直なところ、後輩である私からは掛ける言葉が見つからなかった。そしておそらく先輩も、何の言葉も求めてはいなかったのだろう。

 

さて、その先輩がそういう日を迎えた一方で、もうひとりいる先輩は、今日から長年付き合った彼女と同棲を始めるらしい。

 

そちらは40代のカップルだ。東京から彼女を迎え入れ、とりあえず同棲をしてみるらしい。ちなみにその先輩曰く、まだ結婚するつもりは無いとのことだ。

 

離婚をする人もいれば、同じ日に同棲をはじめる人もいる。

 

人にはそれぞれ色々な人生があるな、ということを改めて実感した1日だった。

 

「いま私は、家族と一緒に幸せな人生を歩んでいる」

 

心に浮かんだその言葉を、10年後も、100年後も、ずっとずっと言い続けられるような自分でありたいと思う。

 

それがいまの私の、率直な気持ちだ。