いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

他人に対するイライラを鎮める

他人を思い通りに動かすのは至難の業だ。

 

それゆえにストレスが溜まる。昨日も会社でそのストレスを味わっていた。相手はいつも同じ。先輩なのだが、責任感が欠如しており、しばしば足を引っ張られる。

 

その悪さ加減は部門長にすら伝わっており、いろんな人が改善を促しているが、なかなか変わってくれない。

 

会社からの帰り道、そんな彼に対する怒りがふつふつとこみ上げていた。しかしそんな感情を抱いたところで無意味なことはわかっている。精神衛生上、なにか別の有意義なことを考えようと努めるも、簡単には物事を消し去ってくれないから人間の脳というものは厄介だ。

 

そのため昨日の私は、いくつかのことを試みた。

 

ひとつめは愛読書である『グレート・ギャッツビー』の冒頭に出てくる、戒めの言葉を思い出すことだ。

「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」

 

少しだけイライラが緩和されたが、まだだいぶ熱が残っていた。そこでふたつめの手段をとることにする。こちらも愛読している名著『7つの習慣』で学んだ、「影響の輪と関心の輪」の話を思い出すことだ。

 

人は主体的であるため「影響の輪」の中の物事に意識を集中すべきだという教訓だ。そこから外れた物事は、自分ではどうすることもできない。他人の性格もまさにそれに当てはまり、謂わば天気と同じで、思い通りにならないからといって嘆いていても仕方ないのである。

 

改めて本を手に取り、その章を読み直してみた。これでまた少し心が整えられた気がしたが、まだ少し“しこり”のようなものが残っている感覚があった。

 

ただ最後に、綺麗さっぱり負の感情を消し去ってくれたものがあった。お風呂に入っている際に、とある漫画のワンシーンがふいに頭に降りてきたのである。
f:id:pto6:20200128073547j:image
大好きな漫画『HUNTER×HUNTER』における一コマ。主人公の父親であるジンが、その天才ハンターっぷりを遺憾なく発揮した後に発した言葉である。

 

獲物(他人)を思い通りに動かすのは難しい。でもそれすらも楽しむことができる男が一流なんだぜ。昨日はこの言葉をそのように捉えることで、やる気が漲ってきた。私の心には晴れ晴れとした青空が広がっていた。

 

また同じようなイライラを抱いたときの為に、今回うまくいった対処プロセスについて書き記しておきたい。

 

それにしても、改めて実感させられた。これまで読んできた様々な作品たちに、私は日々救われているようだ。