いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

髭ダンディズム・改

顎髭を残して口髭を剃った。

 

口周りの際にまで生えてきて限界だったのだ。カレーや納豆を食べるときが最悪で、髭を拭うたび不潔感に苛まれた。一新された見た目は、怖役の山田孝之のようだ。
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口髭を剃っただけでまたガラリと印象が変わる。野蛮さは鳴りを潜め、代わりに精悍さが台頭してくる。鏡を眺め、思わず「ほう」と自らで洩らしてしまったほどだ。

 

露わになった上唇が、翼を広げ睨みを利かせている鷹のように見える。ちなみに下唇から顎髭へと続いている部分(海岸地形で例えれば“陸繋砂州”の部分)は、不快だったので口髭と合わせてカットしている。

 

口周りの髭がなくなれば、衛生面の心配も軽減する。口をもごもごさせたときにチクチクと髭が刺さることもなくなるし、もう少し『髭伸ばし』を継続できそうだ。

 

私が住む大阪は緊急事態宣言が継続となった。そのため、もうしばらくは在宅勤務が続くであろう。そうであれば、どこまで自分の髭が伸びるものなのか、これを機に是非とも確かめてみたいと思っている。

 

ここまで書いて、私は無意識に顎髭に手を伸ばし、房を摘んでは指の上で転がした。勘案を巡らす際に、このように手持ち無沙汰にならないことが、顎髭を有する上での利点だ。おそらくその姿も様になっているであろう。

 

引き続き家族からは不評だ。娘からは「こっちきれいになったから、あとはこっちだね」と言われ、自分やママのように可愛くなるよう頑張ってね、と応援された。

 

ただ私にも予感がある。もうしばらくで自分でも見た目の新鮮さに飽きて、全ての髭を剃り、元に戻るだろう。