いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

先のことは考えすぎない

ミステリアスな後輩と話す機会があった。

 

うちの担当には三人の後輩がいる。私の直属の部下にあたる後輩と、女性の後輩、そしてミステリアスな彼である。独特の雰囲気があり、見た目と声は米津玄師に似ている。

 

彼は「あまり自分を開示しないタイプ」と言っており、周りからすると謎に包まれていた。仕事中も口数が多い方ではないので、彼のことをもっと知る機会があれば、と常々思っていた。

 

課長と三人で腰を据えて話してみると、とても色々なことを考えていることがわかった。視点も彼特有のもので、クールな表情の裏に確固たる信念があることも知れた。面白い。私はこのような個性を持った人と話すのが好きである。

 

ただ今後のことについて話しているうちに、少し暗い気持ちになった。私たちの担当は多忙だ。今この瞬間も忙しいのだが、数ヶ月後、一年後、と考えていくと、あまりにやるべきことが多くて、不安な気持ちになってしまったのだ。

 

それも異動タイミングを考慮すると、現メンバのうち、この担当に最も長く在籍する予定なのは私である。つまりは皆の異動を見送り、2年後には最古株として、やるべきこと満載のこの担当を支えていかなければならないのだ。

 

・・・・・。

 

よく聞く言葉であるが、先のことは考えすぎるべきではない。私はなんとか頭を切り替えようと努めた。あえて視野を狭くして、ここ2週間くらいにフォーカスして働いていくのだ。

 

今を生きる。先人の言葉は偉大だ。確かにそれが人生に嫌気がささない為の秘訣な気がする。