いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

マジデジマ

「パパ、マジデジマって、いわないでね!」

 

娘が出し抜けに言ってきた。「ちょっとへんだよーって、きのうママにおこられたから」

 

私の真似をして注意されたのだろう。私は普段からついつい変なことを口走ってしまう癖がある。いわば親父ギャグだ。実家の父もそのようなキャラだったので、彼の血を引いたのだろう。

 

「マジデジマ⁉︎」は「マジで!?」のときに勢いでつい言ってしまう。同じようなものには「ホンマ?」と言う際には「ホンマでっかTV?」と続けて言ってしまう。そもそも関西弁ですらないので「ホンマ?」から既に不自然なのだけれど。

 

他にも「寒っ!」を「サムシングエルス!」と言ったり、何にでも語尾に「マンボウ」を付けたりとめちゃくちゃだ。しつこいくらい何度も言うので、娘にもそれが口移ってしまう。

 

娘が口にするたび妻から睨まれている。ママ友の前で娘が口ずさみ恥ずかしかっただの、幼稚園で娘が変な目で見られたらどうするのかと。

 

ぐうの音もでない。娘に変なくせを付けてしまったら申し訳ない。しかし、なかなかに口気持ち良くて、どうしてもやめられないのだ。

 

せめて娘が面白がってくれている、幼いうちにやめなければ。思春期における娘の冷たい視線を想像すると、今から恐ろしくてかなわない。