いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

初受注の報せ

朝PCを開くとメールが届いていた。

 

私も提案書の作成を一部手伝っていた案件が、無事にライバル企業に競り勝ち、受注できたという報せだった。初めてアサインされるプロジェクト、その提案活動にも多少なりとも寄与できて、嬉しかった。

 

ただそうと決まれば、にわかに忙しくなる。さっそくプロジェクトが終わる9月までの期間、定例会のスケジュールを取るよう指示された。参加メンバはうちの会社からは5名。上位者ほど先まで予定が詰まっているので、全員が参加できる日時を選んでいく。

 

なんでもない作業なのだが、社内のお作法や細かいルールなどを知らないため、初めてだと案外気疲れする。小さな不安を抱きながらに予約をとり、上司からの指摘を受けて、なんどか修正を行った。

 

日程取りくらいスマートにこなしたいところだったが、わからないことは仕方がない。同じ事を二度指摘されないようにだけは気をつけつつ、変に気にしすぎないようにやっていきたい。迷ってやらないよりは、やって前のめりに倒れる方がよい、注意を受けるまではその精神で取り組みたいと思っている。

 

作業終わりにふと、前職で一度「敗北の味」を知っておいてよかったなと思った。自分ができると勘違いしたままで今の会社に来ていたら、変なプライドが邪魔をして苦しくなっていたかもしれない。今の私は、自分が驕るほどには凄くないことも知っているし、卑下するほどには駄目でもないこともわかっている。

 

初めては誰にだってあるわけだし、そこは開き直っていきたい。同じチームの人は初心者がいて面倒に思うかもしれないが、そこは申し訳ないが巡り合わせを受け入れてもらって、今回のプロジェクトで、最初に踏むべき失敗は全部踏ませてもらおうと思っている。

 

プロジェクトは約三ヶ月間。それが終われば二度と同じチームにならない人も多いという。そうであるならなおさらだ。社会人も10年を越え、そこそこの図々しさは身についている。思いっきり胸を借りさせてもらって、できるかぎりの成長を手に入れたい所存だ。