いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

夢のプランが水泡に帰す

今週末には格別のリフレッシュが必要と考えていた。

 

そのため早朝、家族が起きぬうちに目を覚ました私は、おもむろにスマホを操作し、今日のプランを練り始めた。未開拓なモノレール沿い、訪れたことのない遊園施設、京都の温泉宿などなど。思いつくがままに検索をしていった。

 

最終、私の心を掴んだのは、ユニバーサル・スタジオ公認ホテルに泊まりに行くというプランであった。タイミング良くキャンペーンをやっており、通常10万円のデラックスルームが3万円台で泊まれるとのことだった。ふたつの候補から、ひとつを選び、日中の過ごし方や夕食のプランにまで頭を巡らせた。

 

娘と妻が起きたので、さっそくプランを話す。娘以上に妻の目が輝き、私のプランに前のめりで賛同してくれた。娘は正直、ゲームがしたいようだったが、きっとホテルに着けば子ども達もはしゃぐだろう、との勝算はもっていた。

 

しかし、私と妻の夢のような計画は、その直後無残にも水泡に帰することとなる。

 

昨夜から鼻づまりのあった娘の体温を測ると、微熱があったのである。寝起き時に私が一度測ったときには熱は無かったのだが、どうやらそのときはうまく測れていなかったようなのだ。

 

妻は落ち込み、しばらく毛布にくるまり立ち直れなかった。天国から地獄へと落とし、残酷なことをしてしまったと私も気落ちしてしまった。そのまま午前中は心の回復にあて、立ち直り行動が始められたのは昼を過ぎた頃からだった。

 

結局は娘の希望通り、みんなでゲームをして過ごした。妻の希望を打ち砕いた娘ばかりが愉悦に浸っているのはなかなか残酷な光景のようにも思えたが、それでも我々は大人なので、子供の健康と笑顔のため、最善の選択ができたのだと、自らに言い聞かせることで心と折り合いをつけたのであった。

 

明日、なにかしら妻にもリフレッシュを与えてあげられたらいいが。私も次週のハードさを鑑みると、もう少しこの週末で羽を伸ばしておきたいところである。