いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

頭がくさい事件

娘が私の頭に鼻を埋めた後、顔をしかめた。

 

昨夜の出先からの帰宅後のことだ。まあ無理もない。一日歩き回って汗をかいていたし、帽子も被っていたのでそりゃ蒸れているだろう。

 

みんなでお風呂に入り、しっかりシャンプーした直後に娘に再び頭を近づけた。ふたたび娘が顔をしかめて臭いという。そんなバカなと思い、湯船に浸かっていた妻にもかがせる。臭いと言われた。

 

私はわけがわからず呆然としていた。見かねた妻が私をシャンプーしてくれた。美容院で受けるような本格的な指捌きを頭に感じていると、自分の時には感じないミントシャンプーの爽快感が頭に広がっていった。

 

妻のシャンプー後、ふたたび頭を娘に近づけると、やっと臭くないと言ってくれた。なるほど、ここまでしないと私の頭の臭いは取れないのか、そう再確認させられたのは昨夜の話である。

 

今日は雨だったので一日家の中でダラダラ過ごした。お風呂は娘と二人でシャワーを浴びた。昨日の今日なので念入りにシャンプーした。そして洗い流した後、念のための確認という意味合いで娘に頭を嗅いでもらった。するとなんと、また臭いと言われてしまったのである。

 

仕方ないのでふたたび二回目のシャンプーをする。今度はさらに念入りに、指に力を込めて地肌を細かくマッサージした。すると昨夜同様、ミントの爽快感が頭全体を包んだ。娘に頭を嗅がせると、今度は大丈夫だと言われた。

 

結論、私は2度シャンプーをするべきなのだ。そして臭くない目安はミントシャンプーの爽快感を頭から感じられるまで。娘からもそのように指導を受けた。私と一緒に入らない時も、そうやって自分で確認してね、と。わかりました、と私は応えた。

 

ということは、これまでの私のシャンプーは全然足りていなかったのであろう。ああ、こんな大事なことはもっと早く知りたかった。そうすれば薄毛もこんなに進行しなかったかもしれないのに。覆水盆に返らず。