いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

先輩力の見せどころ

ここ数日、部下と共に急ぎの提案書を作っている。

 

タイトなスケジュールでのボリューミーな資料の作成ではあるが、部下の子がなかなか優秀なので、今のところ順調に進められている。

 

今朝も朝から上司と方向性を合わせた後、明日までの作成内容について部下に指示を出していた。しかしその子は別件の対応が夕方まであるとのことが発覚し、それを待っていたら大幅な進捗遅れが発生することが想定された。

 

そのため、夕方までの間、私が彼女のパートを代理対応することにした。内容もなかなか難解なパートだったので、本人に考えさせるよりも私が作った方が早いという面もあった。

 

こういうときこそ先輩の実力の見せ所である。後輩の方がコンサル経験としての歴は長いのだが、視座の高さと資料の精度においては負けるわけにはいかないし、今後の関係を考えた上でも、いっちょ見せておいた方が都合がよい。

 

そのため夕方までの時間は、ここ最近では一番と言ってもよいくらいに集中して業務に取り組んだ。まずは紙とペンで資料の構成を組み立てていく。

 

資料作成において、この工程が私は一番好きだ。難しいパズルであればあるほど、うまく構成として整理できた時の爽快感が高い。しかもやるたびにその精度が高くなっていることが自分でもわかるのだった。

 

そこまで完成すると、考える工程はほぼ終わりで、あとはそれを忠実にパワーポイントで再現していく作業に入る。ここからは少し億劫だ。ただ、手書きの資料には、こんな感じの文章で、程度でしか書かれていないので、文章作成については頭を使う。さきほどとはまた違う脳の部分を使うイメージである。

 

そんな感じで作業を進め、後輩へと作業を引き継ぐ夕方には、大部分の資料が完成していた。引き続きで打合せをした後輩は初見から「おお」と感嘆の声を上げ、あとは綺麗に整備された道に沿って真っ直ぐ追加作業を行えばよいことに喜びを露わにしていた。

 

よしよし、これで今後も素直に私の指示に従ってくれるだろう。私の下心もシメシメと微笑んだ。後輩からは感謝され、気持ちよく残りの作業を引き継いでもらった。これで明日上司からも良いフィードバックをもらえたら百点である。

 

そんなわけで、なかなか張り合いのある一日だった。