いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

頭痛の種

私は幼い頃から偏頭痛もちである。

 

激しい運動をしても頭が痛くなるし、お酒を飲んでもそうだ。中途半端な雨が降ったときもそう。そして普段の生活においては、肩こりからよく頭痛が発生する。そのため、常に市販の頭痛薬を持ち歩くようにしている。

 

昨夜も頭痛になった。しかも久しぶりに激しいやつだ。

 

頭が痛くなるまでは、なかなかに楽しい一日だった。週に一度の友人とのランチでは、将来についてのいつもにも増した熱い話ができたし、業務後の歓迎会(7月付けで転入者がきたのだ)では、気の知れた同僚たちと楽しい時間を過ごすことができた。

 

しかし家へと帰る途中、激しい頭痛に襲われた。おそらく連休明けで久しぶりにデスクワークをした肩こりと、蓄積されていた疲れ、それに少量のお酒が入ったことで、破壊力抜群の頭痛へと育ってしまったのだろう。

 

家に着くと、私はしばらくソファから動けなかった。急いで頭痛薬も飲んだが、ここまで大きい痛みに対しては即効性がない。帰ってきた私に娘はじゃれてきてくれるのだが、それにもうまく対応することができなかった。

 

その後、なんとか皆でお風呂に入り、娘の髪を乾かすところまではしたのだが、そこで力尽きてしまった。私はひとりベッドに倒れ込み、その後のことは妻に任せざるを得なかった。

 

そのまま私は眠りについたのだが、深夜になって目を覚ました。今頃になって薬が効いてきたのか、頭の痛みは治まっていた。私は静かに起き上がり、歯磨きを済ませ、ふたたびベッドへと戻った。

 

長年頭痛とはつきあって生きてきたが、こればかりは何度経験しても慣れるということがない。頭痛が発生してしまうと、なにをする気力も根こそぎ奪われてしまう。

 

世の中には、頭痛も肩こりも、経験したことが無い人が一定数いるみたいだ。なんと羨ましいことだろう。はたしてどんなに素敵な人生なのだろうかと、たまに思う。

 

頭痛もちであることが、私にとっての頭痛の種だ。