いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

肉体改造

下腹部の内側におぼろげな痛みを感じる。

 

よしいいぞお、とほくそ笑む。痛みがあるということは、筋肉が破壊された証拠だ。壊された筋肉は再構築をはじめる。そう、前よりも強く生まれ変わるのだ。

 

少し前に、ふとマッチョになりたいと思い立った。

 

お風呂に入る際、鏡にうつる締まりない自らの身体を眺め、このままじゃいけないと思ったのだ。その前にインスタかなにかで、鍛え上げた筋肉を誇らしげに見せるイケメン俳優の写真を見たからかもしれない。

 

それまで続けていた数分間ダンスをやめ、毎日筋トレをするように方針を変えた。それ以降、胸筋と腹筋を鍛えるメニューを毎日交互に繰り返している。

 

はじめた頃と比べると、腕立て伏せはだいぶ続くようになった。そのように実感を得られることができる進歩が、トレーニングを続ける上ではとても重要なことだ。

 

腕立て直後は筋肉がパンプアップされるため、鏡にうつる自分が普段よりも格好よく見える。上半身の凹凸も前よりも深くなった。このような思い込みも、継続をする上では自分を助けてくれている。

 

ただ下っ腹のほうはなかなか引っ込んでくれない。おそらくは筋トレだけでは無理なのだろう。腰回りについた贅肉のせいで、腹筋の線も見えづらい。やはりセットでランニングもしなくてはいけないのだろうが、外は暑いのでなかなかそんな気が起こらないのであった。

 

もうしばらく筋トレだけを続けてみよう。以前ダイエットをしたときの経験では、見た目が改善されてくればくるほど、もっと格好よくなりたいという欲がわき、自然と追加での努力をするようになったからだ。

 

コロナのせいで実家の妻と娘にはしばらく会いには行けなそうだ。それゆえまだ肉体改造の期間はある。以前とのギャップをより感じてもらえるように、頑張ろう。