いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

「危ないよ」に「だいじょうぶ」

4歳になった娘はひとりで出来ることが増えた。

 

歩道も手を繋がずに歩くことができる。もちろん大概は手を繋いだり抱っこしたりをするのだが、安全な道ならひとりで歩かせられるのだ。

 

ただ見守る側はヒヤヒヤしている。急に駆け出したり、転びそうになったりで常に目を光らせておく必要がある。思わず声をかけることもしばしばだ。そんなとき娘は一丁前にこう言う。

 

「だいじょうぶ、ちゃんとカクニンするから」

 

娘の安全が第一だが、成長のためにはチャレンジさせないといけない。そのジレンマだなと娘の隣を歩きながらに思った。そのとき思い浮かんだのは映画『ファインディング・ニモ』だ。

 

父親マーリンも、子供のニモを大事に思うあまり、過保護だった。それがもとで息子の反発を受け、ニモが連れ去られる原因をつくるのだ。息子を救い出す旅を通じて、マーリンは子供に挑戦させることの重要さに気づかされていく。

 

まさにそんな心境だ。映画を観たおかげで、娘を連れ去られることがなくても、子供をリスクから遠ざけてばかりではダメだということを知っている。ただやはり実際には心配が尽きない。