いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

のほほん

タピオカは美味しいよなあ。

 

タピオカを口の中でハムハムしながら、そんな能天気な感想を抱いていた。ゴンチャのタピオカは新鮮でプニプニしている。タピオカの新鮮さがなにをもって測るのかは知るよしもないのだけれど。

 

ベビーカーの上で先程までぐずっていた息子は、今ではひじきせんべいを一心不乱に齧っている。食いしん坊な彼はお菓子も大好きだ。選り好みしないので親としては助かっている。

 

ベンチに座り見つめる先の広場には、様々な形をした自転車が行き交っている。万博公園内にある『おもしろ自転車広場』。妻と娘が入場し、目についたユニークな自転車を次々と乗り回して遊んでいる。

 

空には暗雲が漂っているが、ゆえに日差しも弱く、気候としてはちょうど良い。彼女らの持ち時間が終了するまであと10分ほど。しばし流れる穏やかな時間を、私もできるかぎりに享受しようと努める。

 

その後は万博公園内を闊歩した。小川はさらさらと流れ、花々は色とりどりに咲き誇り、それぞれが調和をとり合うように綺麗に整列していた。

 

遊具には遊びに飢えた子供達が群がり、その周りにはそれを見守る親たちが点在し、背後にある大自然の風景も相まって、牧歌的な雰囲気が漂っていた。

 

娘はたまたま出くわした同級生と遊び回り、妻もそのママと楽しそうにお喋りをしていた。またまたふたり残された息子と、芝生に敷いたシートの上で、風に吹かれてのんびりとしたひと時を過ごした。

 

少し前にお乳を飲み、元気満々の息子は張り切ってハイハイをしており、シートを飛び出し芝生の上にまで這い出した。落ち葉を食べようとするとき以外は自由にさせておく。今日くらい自然と戯れよう。