いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

蛇口でぶしゃー

息子とふたり浴室で身体を洗っていた。

 

最近は空のペットボトルを持ち込んでおり、それに蛇口からお湯を注いでは、洗面器へとお湯を移して楽しそうに遊んでいる。

 

今日も私が身体を洗ってあげている間、いそいそとそのように遊んでいた。すると、ペットボトル口を近づけすぎたのか、蛇口に接触してしまったようで、刹那、ぶっしゅっとお湯が八方に飛び立った。

 

それを見た息子は声をあげて笑った。私たち大人にとっては見飽きているありふれた現象なのだが、初見の子供はこうも喜ぶのか、と新鮮な気持ちを抱いた。

 

その後、息子は何度も故意に蛇口を手で塞ぎ、四方八方、不規則に枝分かれし、飛沫を上げるお湯の動きを見て、ケラケラと笑っていた。

 

ほんと子供目線で見た世界は楽しさで溢れているのだろうなと、改めて思った。お風呂から上がった後も、彼は別のペットボトルに細断したストローを入れて、それをマラカスのようにして遊んでいたのだった。