いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

文学パパが綴るかけがえのない日常

桜舞い散る中で

舞台のように桜吹雪が舞っていた。

 

歩道の両脇には葉桜が並んでいる。そうか、もう桜は散ってしまうのか。娘の自転車の後ろを追いかけながら、流れゆく季節を実感させられていた。

 

宮古島から大阪に戻って一晩たったが、今朝起きて真っ先に気付かされたのは、宮古島には花粉がなかった、という事実である。こちらでは朝の目覚めの時点から鼻が詰まっている。あちらの数日間ではそんな不快感はなかったというのに。

 

それでも今週はまるまる休みをとっているので気楽なものである。朝から子ども2人と公園の遊具で遊び、午後からは自転車に乗りたがった娘を連れて、緑地公園内のサイクリングに付き添った。

 

花びらが舞う中で、娘とおしゃべりをしながら自転車の後を追うというのは、ちょとしたドラマチックな光景で、少しばかり叙情的な気持ちにさせられた。今風に言うならば、ちとエモかったのである。

 

昨夜ひょんな会話から、ひいじいちゃんが91歳だと知って驚いた記憶が残っていたのだろう。脈絡もなく、娘がふいにこんなことを尋ねてきた。

 

「ねぇ、パパは何歳まで生きるの?」

「うーん、70歳くらいじゃないかな」

「えー嫌だ、パパも90歳まで生きてほしい」

 

正直言って長生きするのはキツそうなので、80歳くらいにはポックリ逝きたいなと思っているのだが、娘に長生きして欲しいと望まれていることについては、素直に嬉しかった。願わくば、今後もそのように望まれる関係性でありたいなと思った。

 

その彼女は明日入学式を迎える。残念ながら雨模様とのことだが、素敵な門出を祝えるよう、見届けたい。